円を借りてのファンド投資では、それを投資資産の通貨に替える必要があります。

円建て資産への投資を除けば、投資実行にあたってファンドからの円売り・外貨買いが発生します。よって、円キャリーでのファンド投資が活発化したときは、円の売り需要増大を通じてFXでは円安要因となります。

逆に投資家(SPCへの出資者)からの解約請求が相次ぎ、ファンドが投資資産を売却して投資家への払い戻しとともに債権者ヘデット返済したときには、返済に伴う外貨売り・円買いによりFXでは円高要因と化すのです。

グローバルでのファンド投資が普及するにつれて、低金利の通貨はキャリー取引で活用されることにより、かつてよりも売られやすくなってきています。

FX相場と金利との相関(運動性)は、一層強まってきているのです。また、2007年の“サブプライム問題”の深刻化以降は、米国の政策金利も超低金利水準になっているため、新たに“ドルキャリー”も出現していることを付け加えておきます。

当然、FX相場ではドル安になります。